宅建は宅地建物取引士(旧名称:宅地建物取引主任者)の略称となります。
不動産取引の専門家であることが証明できて、誰でも受験することができることで人気の資格の一つです。
不動産関係の仕事をしている方、これから不動産業界にこれから関わるという方は取得しておきたい国家資格の一つです。
今回は宅建の資格の難易度から合格率などについて紹介をさせていただきます。
目次
宅建の合格率と推移
宅建の合格率は近年だと15%前後となっています。
合格率の推移は下記のようになります。
- 2015年(平成27年):15.4%
- 2016年(平成28年):15.4%
- 2017年(平成29年):15.6%
- 2018年(平成30年):15.6%
- 2019年(令和元年):17.0%
- 2020年(令和2年10月):17.6%
- 2020年(令和2年12月):13.1%
合格率の推移としては15%前後となっていてこの合格率は過去数十年の傾向として変わっていません。
直近で20%を超えた年は1982年の昭和57年の20.5%となり、合格率は低い傾向です。
過去の数値推移として一番最初に試験があったのが、1958年の昭和33年から宅地建物取引士の試験は実施がされていました。最初の合格率は90%を超えていて受験したほとんどの方が合格をしていましたが、徐々に合格率はさがり最初の5年間は60%以上を推移していましたが、そのご20%以下まで下回っていきます。
宅建の合格率が低い理由
合格率が低い理由として、宅建の資格は誰でも受けることができるということが大きな理由になります。
宅建の資格は国家資格ではありますが、試験を受ける敷居が低くとりあえず受けてみようと考えて試験に受ける人や、不動産業をしている会社に入社をした新卒の人や転職にきた人は半強制的に受けさせられてきた人もいます。申込みだけして試験を受けにこないなんてことも、、、
要は勉強してなくても、受けることができるてしまうということから合格率は低い傾向にあります。
また平成27年から、宅地建物取引士に名前が変わったことにより、出題難易度が高くなってきている傾向にあるのも要因の一つです。
試験の範囲も非常に広いので軽い気持ちで受けて合格できるほど甘い資格ではないので本気でのぞみましょう。
関連記事:宅建の試験内容(問題数)と範囲・科目と試験時間について解説
過去最低の合格率
過去で最も最低の合格率をだしたのは1990年の平成2年の12.9%になります。時点の最低合格率は2020年令和2年の12月に開催がされた13.1%です。
そのため2021年も15%前後の合格率になることが想定されます。
2020年12月に実施された試験は13%と近年にしては低い合格率になりますが、この試験は新型感染症の影響で臨時で該当の11都道府県で実施がされたものとなりイレギュラーな試験となります。
過去最高の合格率
宅建士の試験の合格率が低いということはわかりましたが、最も高い合格率は1959年、昭和34年に実施された試験となり、その時の合格率は98.2%と受験したほとんどの方が合格をした年でもあります。
その後合格率はどんどんさがっていき1969年昭和44年の51.5%の合格率をさかいに合格率は下降しています。
通信講座(オンライン講座)の宅建合格率
通信講座の合格率は2020年の段階でフォーサイトの合格率は65.9%となり
アガルートの合格率が43.8%と公表がされています。
その他にも2019年度の場合LECで75.1%の合格率が公表されています。
ただしこれらの合格率は、その通信講座の独自でだしている合格率となるので算出方法はすべて異なるので注意をしましょう。
関連記事:2021|宅建におすすめのオンライン講座(通信講座)をランキング形式で徹底比較
難易度について
宅建士の難易度は他の国家試験と比較すると難易度としてはそこまで高くはありません。
前述した合格率が低いことから、敬遠してしまう方もいるかもしれませんが本気で試験に挑んだ人が少ないことも大きな要因にもなるため、本気で取得しようと思えば3ヶ月もあれば充分に取得するこが可能です。
最も難しい資格の一つとされる不動産鑑定士の資格を取得するために必要とされる勉強時間が2000~5000時間と言われているのに対し、宅建の資格に必要とされる勉強時間は200時間~300時間とされているため難易度としてそこまで難しいものではありません。
ただそれでも200時間以上の勉強は必要とされているので宅建の試験範囲はしっかり把握して試験に挑むべきか検討をしましょう。
宅建の試験範囲では特に民法は膨大な範囲となり、民法に時間をとりすぎると泥沼にハマってしまう可能性もあるので、勉強の配分スケジュールには注意をして勉強をしていく必要があります。
関連記事:宅建の勉強時間|3ヶ月は無理!?1日の勉強時間と科目別の勉強時間、スケジュールを紹介
試験内容も、不動産鑑定士とは異なり論文などはなくマークシート形式のみになるので、知識として知っているということが重要となるのが特徴です。
不動産鑑定士の資格は不動産業界の資格の中で最難関のしかくとなるため、不動産鑑定士と比較をすると宅建の資格取得は簡単といえます。
関連記事:不動産鑑定士の難易度|合格率と必要な勉強時間を解説
宅建の過去の合格点のラインの推移
宅建の合格点は近年だと33点前後となります。
- 2015年(平成27年):31点
- 2016年(平成28年):35点
- 2017年(平成29年):35点
- 2018年(平成30年):37点
- 2019年(令和元年):35点
- 2020年(令和2年10月):38点
- 2020年(令和2年12月):36点
直近では35点以上の合格点の傾向が強く出ていることから合格点は除々に上がっています。
そのため40点以上の点数を獲得を目指す必要があります。
関連記事:2021年|宅建の合格点の決め方と宅建合格ライン の最新予想!
合格者数の推移
近年の合格者数は3万人以上が合格をしています。
- 2015年(平成27年):30,028人
- 2016年(平成28年):30,589人
- 2017年(平成29年):32,644人
- 2018年(平成30年):33,360人
- 2019年(令和元年):37,481人
- 2020年(令和2年10月):29,728人
- 2020年(令和2年12月):4,609人
合格率が15%前後に関わらず、3万人以上の人が合格をしていると考えると受験者数の多いということがわかる数値です。
受験者数の推移
受験者数は20万人前後となり、年々受験者数としては増加傾向にあります。
- 2015年(平成27年):194,926人
- 2016年(平成28年):198,463人
- 2017年(平成29年):209,354人
- 2018年(平成30年):213,993人
- 2019年(令和元年):220,797人
- 2020年(令和2年10月):168,989人
- 2020年(令和2年12月):35,258人
宅建の資格は人気資格の一つであるため今後もこの数値を前後する形で推移していくことが想定されます。
宅建が難しいという声
宅建が難しいと言われる声について紹介をします。
今日は1日宅建の勉強っ!
— Riy@不動産経営勉強中 (@Riy_617) August 4, 2021
いやぁぁぁ難しい😑
試験とか勉強とか得意のはずやねんけど、
いくらなんでも7月からとか
始めるん遅すぎやで/(^o^)\
間に合うんかな。。 pic.twitter.com/GGRe56wN5s
宅建が難しいという声を紹介させていただきます。
宅建で出てきますが、民法難しいですよね😅 勉強量と点数が全く比例しません😭
— Chie iskw (@loverchiek) August 9, 2021
まだ宅建業法や借地借家法の方が理解しやすいかも…と思えるレベルです。こっちは理解さえできれば、点につながるので。
宅建の出題範囲の一つにある民法の難易度は高いのも特徴です。
テキストを読んで難しいと感じる方は、まずは漫画版の宅建本を読む事をお勧めします〜🙋♂️
— 脱エア大家 (@silWv9RvSoiZ5KJ) August 3, 2021
宅建用のテキストが難しいと感じる人は理解をするために、宅建の漫画を読むと理解がしやすくなります。
他の試験の合格率と比較
宅建の試験の合格率は15%となりその他の資格を紹介します。
- 不動産鑑定士:5%前後
- 管理業務主任者:22%前後
- マンション管理士:8%前後
- 司法書士:3%前後
- 行政書士:9%前後
- 中小企業診断士:5%前後
- ファイナンシャルプランナー2級:40%前後
- ファイナンシャルプランナー3級:80%前後
宅建と関連性の高い資格の合格率を記載させていただきました。
宅建と一緒に何か資格を取りたい場合、見てわかるように難易度てきにはファイナンシャルプランナーがおすすめです。
関連記事:宅建と一緒に持っておくと良い宅建関連の資格を紹介!ダブルライセンスで独立も
合格率と合格点のまとめ
実施年度 | 申込者数(人) (内講習修了者) | 受験者数(人) (内講習修了者) | 合格者数(人) (内講習修了者) | 合格率 (%) | 一般受験者 合格率(%) | 講習修了者 合格率(%) | 合格点 (講習修了者合格点) |
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2015年(平成27年) | 243,199 (46,467) | 194,926 (41,716) | 30,028 (8,438) | 15.4 | 14.1 | 20.2 | 31 (26) |
2016年(平成28年) | 245,742 (49,384) | 198,463 (44,123) | 30,589 (8,821) | 15.4 | 14.1 | 20.0 | 35 (30) |
2017年(平成29年) | 258,511 (53,027) | 209,354 (47,487) | 32,644 (9,464) | 15.6 | 14.3 | 19.9 | 35 (30) |
2018年(平成30年) | 265,444 (56,315) | 213,993 (50,415) | 33,360 (10,364) | 15.6 | 14.1 | 20.6 | 37 (32) |
2019年(令和元年) | 276,019 (58,105) | 220,797 (51,671) | 37,481 (11,838) | 17.0 | 15.2 | 22.9 | 35 (30) |
2020年(令和2年) 10月試験 | 204,163 (51,057) | 168,989 (45,492) | 29,728 (8,902) | 17.6 | 16.9 | 19.6 | 38 (33) |
2020年(令和2年) 12月試験 | 55,121 (884) | 35,258 (635) | 4,609 (68) | 13.1 | 13.1 | 10.7 | 36 (31) |